技能実習生の失踪という言葉は、技能実習の関係者ならよく耳にするかと思います。
失踪とは、技能実習生として入国し受入企業先も決まった後に、突然寮からいなくなってしまうことです。
技能実習生は一定の割合で失踪しているのです。
失踪した外国人は不法滞在になったり、ひどい場合には犯罪に手をそめたりすることもあります。
失踪という言葉だけだと技能実習制度にマイナスなイメージを持つと思いますが、本人たちは失踪をしたくてしているわけではありません。

当組合では、失踪を未然に防ぐために失踪につながる問題点をしっかり把握し、それらに応じた対策を考えています。

失踪理由 低賃金

失踪理由の半分以上が「低賃金」となっています。
技能実習生本人が、当初思っていた給与の金額への不満があるようです。

当組合の対策

技能実習生が安定的に給料を得られるよう、受入企業様の雇用契約を確認しています。
また入国前に実習生本人にも雇用契約をしっかり確認してもらい、契約内容を一つ一つ説明します。そして実習生に理解をしてもらい入国してもらっています。

失踪理由 過酷な労働環境

過酷な労働環境での労働に耐えられず技能実習生が失踪するケースもあります。
日本人にとっても過酷な環境で、さらに言葉が通じず文化の違いから理解をされず、ストレスをためている技能実習生が増えています。

当組合の対策

毎月、当組合の職員が技能実習生と面談をします。
その中で技能実習生から仕事内容や問題点をヒアリングし、きちんと技能実習が行われているか確認をします。

他にも失踪理由はたくさんあります。

色々な失踪理由をみて考えられるのは、技能実習生と受入企業さんの信頼関係が失踪防止に繋がるのではないかと考えます。

技能実習生の失踪者を増やさないためには

受入企業様・送り出し機関との連携

受入企業様・送り出し機関との連携をしっかりとることが大切だと考えられます。
そのためにも、フォローをしっかりしてくれる送り出し機関を選ぶように私たち組合の職員も考えています。

仕事内容等を入国前に理解してもらうことが大切

入国する前の面接時に仕事内容・契約内容を理解してもらうことが大切です。
技能実習生本人が思っていた仕事と実際の仕事が違っていたなどの認識の相違が起こらないように面接時にしっかり説明を受入企業様にしていただきます。

技能実習生のフォローをしっかりする

当組合では月に一回は必ず受入企業様に訪問をして、技能実習生と面談を行います。
技能実習生から仕事内容をヒアリングし、問題がないかを確認しています。
また仕事以外でも、私生活で困ったことがあればフォローができるようにしています。
技能実習生が少しでも悩みを話せる環境を作っていきます。